山中峠のミズバショウ自生地 (2011年5月14日)
山中峠は、庄川本流と長良川の支流吉田川の分水嶺となっており、ひるがの高原と同じく太平洋と日本海の分水嶺です。
山中峠のミズバショウ自生地は、ひるがの高原から東南東に直線距離で約12km離れた場所にあり、ひるがの高原よりわずかに緯度が低く、岐阜県で最南限のミズバショウ自生地です。ひるがの高原からは車で30~40分ぐらいで行くことができます。ひるがの高原より標高が高いので、見ごろは通常ひるがの高原より1週間ぐらい遅れます。
ミズバショウの時期にここを訪れるのは、約10年ぶりです。前回は残念ながら写真を撮っていなかったので、はっきりとは言えませんが、ミズバショウの数がかなり減っているような気がしました。湿地には、イネ科やカヤツリグサ科が繁茂し、その枯れ草の中にミズバショウが生えているという感じです。また、以前来たときは霧がかかっていて山間の人知れぬ湿地という雰囲気でしたが、今回は晴れて明るかったせいなのか、以前は無かった砕石を入れて整備された遊歩道や新しい木道のせいなのか、公園のような雰囲気でした。
ミズバショウは、葉や仏炎苞がかじられたようになっているものが多く目につきました。もしかすると食害により減少してしまったのかもしれません。それから、土嚢を積んで水をせき止めている箇所もあり、水量も減少しているのかもしれません。
遊歩道周辺では、ヒメイチゲ、コチャルメルソウ、ヒダボタンが咲いていました。
2011年5月14日 10:32 AM