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オオジシギ(たぶん)やってきました。

今朝も雪がうっすらと積もっていた開園前の園内でミズバショウ池に近づいたところ、「ゲッ」という鳴き声とともに突然1羽の鳥が飛び立ちました。あまりに咄嗟だったので、写真を撮る間も双眼鏡を覗く間もありませんでしたが、肉眼でも特徴的なくちばしや全体のシルエットははっきりと確認できました。ひるがの高原での、今年、最初のジシギ類の確認です。おそらく、オオジシギです。ディスプレイフライトはまだ確認できていません。
オオジシギは、日本列島付近で見られるジシギ類4種(オオジシギ、チュウジシギ、ハリオシギ、タシギ)の中では唯一日本で繁殖を行います。日本にはオーストラリア東岸地域から4月ごろ渡って来て、秋には帰って行く鳥(夏鳥)です。本州の中部地方以北から北海道で繁殖するとされています。ひるがの高原は、近年、岐阜県下では唯一の繁殖が確認されている場所です。牧草地のような草原、湿原と湿原周囲の低木林が広がっていることが繁殖地として適しているのだと考えられます。縄張りは、ひるがの高原から板橋地区(ひるがの高原スキー場の東側に広がる地区)や上野高原(牧歌の里やひるがの高原サービスエリアがある地区)の範囲に、6~7個所程度あると考えられています。例年4月下旬~7月上旬に、縄張りの周辺で特徴的なディスプレイフライトを行います。
ところで、今ごろの時期は、冬鳥と夏鳥の入れ替わりの時期で、今朝も渡り前のカシラダカのさえずりやジョウビタキの声が聞かれたり、北帰行途中で立ち寄ったと思われるマガモの姿が植物園の池で見られたりしました。

電柱に止まるオオジシギ

電柱に止まるオオジシギ(昨年の7月10日に撮影)

オオジシギ

電柱に止まるオオジシギ

電柱に止まるオオジシギ

一昨日の夕方、電柱の上で鳴いていたオオジシギを撮影しました。最近、朝方と夕方によく声を聞きます。毎年、梅雨が明けるころには、いつの間にか姿を見なくなります。

オオジシギは、4月頃、オーストラリアの東海岸あたりから本州中部地方以北、北海道へ渡ってくる渡り鳥です。ひるがの高原およびその周辺は、岐阜県下では、おそらく唯一の繁殖地で、ほぼ毎年、ひるがの高原内で5箇所、板橋で1箇所、上野で1箇所の計7箇所のなわばりが確認されています。ひるがの湿原植物園周辺もなわばりの一つです。残念ながらどのなわばりも、ほとんどが私有地であり、将来にわたって維持されていく見通しはまだ立っていません。岐阜県のレッドデータ(絶滅のおそれのある種のリスト)にも、絶滅危惧Ⅱ類として掲載されています。

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岐阜県郡上市高鷲町/高鷲観光協会
TEL 0575-73-2241(開園中)0575-72-5000(冬 季)
開園時間:午前9時~午後4時半
開園期間:4月下旬~10月上旬(定休日無)※変更の場合あり