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ひるがの高原の自然情報

今年は4月以降4回ほど降雪があり、寒い日が多いです。4月26日にも早朝に雪が降っていました。

★植物の情報
湿原
ミズバショウ:ひるがの高原スキー場の湿原を除いて、見頃となっています。例年より、花は少ないように感じます。
ザゼンソウ:あやめ沢湿原の入口やひるがの高原スキー場では、今が見頃です。
イヌコリヤナギ:湿原の周辺に生えるヤナギの仲間の低木です。
コブシ:湿原の周囲に生える落葉高木。今年は花付きが良かったのですが、霜にやられて花が汚くなってしまいました。

国道沿い
ソメイヨシノやエドヒガンは4月28日頃から咲き始めています。オオヤマザクラは、それより数日早いようです。国道156号線を名古屋方面から登ってくる途中、駒ヶ滝や夫婦滝の周辺で山肌に咲いている桜は、オオヤマザクラです。
夫婦滝のトウゴクミツバツツジはまだ咲いていないようです。


シロモジ:シロモジは丘陵地の雑木林の林縁や林床に生える落葉低木です。ひるがの高原スキー場周辺の雑木林で黄色い花が目立ちます。
タムシバ:コブシと良く似た花をつける落葉低木~小高木。国道156号沿いのものは終わっています。大日ヶ岳山麓の標高900m以上で見頃になっています。

★野鳥の情報
寒い日が多いせいか、まだ夏鳥はあまり見かけません。今年は、早朝の調査をしていないのでそのせいかもしれません。
コムクドリ:最近、湿原周辺などでよく見かけます。
オオジシギ:朝晩に、ディスプレイフライトの音が聞こえます。
カシラダカ:冬鳥なのでそろそろわたっていく時期です。今のところ、4月25日に見たのが最後です。

オオジシギ(たぶん)やってきました。

今朝も雪がうっすらと積もっていた開園前の園内でミズバショウ池に近づいたところ、「ゲッ」という鳴き声とともに突然1羽の鳥が飛び立ちました。あまりに咄嗟だったので、写真を撮る間も双眼鏡を覗く間もありませんでしたが、肉眼でも特徴的なくちばしや全体のシルエットははっきりと確認できました。ひるがの高原での、今年、最初のジシギ類の確認です。おそらく、オオジシギです。ディスプレイフライトはまだ確認できていません。
オオジシギは、日本列島付近で見られるジシギ類4種(オオジシギ、チュウジシギ、ハリオシギ、タシギ)の中では唯一日本で繁殖を行います。日本にはオーストラリア東岸地域から4月ごろ渡って来て、秋には帰って行く鳥(夏鳥)です。本州の中部地方以北から北海道で繁殖するとされています。ひるがの高原は、近年、岐阜県下では唯一の繁殖が確認されている場所です。牧草地のような草原、湿原と湿原周囲の低木林が広がっていることが繁殖地として適しているのだと考えられます。縄張りは、ひるがの高原から板橋地区(ひるがの高原スキー場の東側に広がる地区)や上野高原(牧歌の里やひるがの高原サービスエリアがある地区)の範囲に、6~7個所程度あると考えられています。例年4月下旬~7月上旬に、縄張りの周辺で特徴的なディスプレイフライトを行います。
ところで、今ごろの時期は、冬鳥と夏鳥の入れ替わりの時期で、今朝も渡り前のカシラダカのさえずりやジョウビタキの声が聞かれたり、北帰行途中で立ち寄ったと思われるマガモの姿が植物園の池で見られたりしました。

電柱に止まるオオジシギ

電柱に止まるオオジシギ(昨年の7月10日に撮影)

お問い合わせはこちらへ
岐阜県郡上市高鷲町/高鷲観光協会
TEL 0575-73-2241(開園中)0575-72-5000(冬 季)
開園時間:午前9時~午後4時半
開園期間:4月下旬~10月上旬(定休日無)※変更の場合あり