管理者ブログ 2017年05月10日

ミズバショウの花はどれ(その2) (2017年5月10日)

ミズバショウの花の白い部分は,仏炎苞(ぶつえんほう)と言いますが,これは花序全体を抱く葉,つまり苞葉(ほうよう)の変化したものです。花序全体を抱く葉というと,タンポポの総苞弁(そうほうべん)を思い出しますが,タンポポの花も一つの花に見えるのは,実は花の集まりで,頭状花序(とうじょうかじょ)とよばれます。しかし,タンポポの場合は,一つ一つの花の花弁はミズバショウのようには退化していません。
ミズバショウの仏炎苞も,タンポポの総苞弁も花序を包んでいる葉が変化したものなのですが,ミズバショウの場合は花弁のように見え,タンポポの場合は蕚片のように見えるという違いがあります。ミズバショウは一つ一つの花の花弁が退化してしまっているので,苞葉が花弁の役割を果たし,タンポポの場合は,一つ一つの花に花弁があるので,苞葉が花弁の役割を持つ必要はないと考えられます。

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