レッドリストの昆虫

ひるがの高原周辺でみられるレッドリスト(環境省および岐阜県)に掲載されている昆虫です。昆虫については、過去データも最近のデータとも資料がほとんどありません。ひるがの高原では、エゾイトトンボ、ギンイチモンジセセリ、スジグロチャバネセセリ、ヒメシジミ、ギフチョウ、オオヒカゲ、キマダラモドキなどが、準絶滅危惧として、岐阜県レッドデータブック改訂版(平成22年)に掲載されています。調査方法は写真撮影のみですので、同定の間違いもあると思います。
全国的に池・沼地・水田、湿原・草原に依存する種の減少が著しく、レッドリストに掲載される種のほとんどがそのような種です。ひるがの高原には、湿原・草原とも保たれているので、今後の調査次第ではさらに貴重な種が見つかる可能性も十分に考えられます。

平成28年現在、保護地、非保護地とに分けてひるがの高原周辺での観察状況を示してあります。保護地には、岐阜県天然記念物指定地3カ所、ひるがの湿原植物園、ポケットパークの湿原(郡上市の土地)の計5カ所の湿原が含まれています。記号の意味は以下の通りです。
○:比較的多い、△:少ない、?:5年以上観察されていない、×:10年以上観察されていない

和名 科名 生育地 保護地 非保護地 岐阜県初版
(平成13年)
岐阜県改訂版
(平成22年)
環境省第4次
(平成24・25年)
エゾイトトンボ エゾイトトンボ科 湿原 × 準絶滅危惧 準絶滅危惧
タベサナエ サナエトンボ科 湿原 × 準絶滅危惧
コサナエ サナエトンボ科 湿原 × 準絶滅危惧
ギンイチモンジセセリ セセリチョウ科 草原・草地 × 準絶滅危惧 準絶滅危惧 準絶滅危惧
スジグロチャバネセセリ セセリチョウ科 林縁 × 準絶滅危惧 準絶滅危惧 準絶滅危惧
ギフチョウ アゲハチョウ科 湿原、林 準絶滅危惧 準絶滅危惧 絶滅危惧Ⅱ類
ヒメシジミ シジミチョウ科 湿原、林 準絶滅危惧 準絶滅危惧
キマダラヒカゲ タテハチョウ科 × 準絶滅危惧 準絶滅危惧 準絶滅危惧
オオヒカゲ タテハチョウ科 × 準絶滅危惧 絶滅危惧Ⅱ類

参考サイト:
岐阜県レッドデータブック初版
岐阜県レッドデータブック動物編改訂版
環境省 第4次レッドリストの公表について
なお,環境省レッドリストの最新版に関しては環境省レッドリスト2015を参照してください。

参考文献:
レッドデータブック2014 5 昆虫類,環境省編,2015年
岐阜県の絶滅のおそれのある野生生物2001,岐阜県健康福祉環境部自然環境森林課編 岐阜県,2001年

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岐阜県郡上市高鷲町/高鷲観光協会
TEL 0575-73-2241(開園中)0575-72-5000(冬 季)
開園時間:午前9時~午後4時半
開園期間:4月下旬~10月上旬(定休日無)※変更の場合あり